自分の家で車をぶつけたら警察の連絡は必要?駐車場での自損事故やぶつけられたケースについて弁護士が解説

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弁護士 大隅愛友

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自分の家で車をぶつけたら警察の連絡は必要?駐車場での自損事故やぶつけられたケースについて弁護士が解説

どんなに慎重に運転していても事故は避けられない場合がありますが、特に自分の家駐車場ガレージでの事故は、意外と多いものです。

しかし、自宅での事故については、どう対処すればよいのか、警察に通報する必要があるのか、保険はどうなるのか、といった疑問が多く生じます。

この記事では、自宅での自損事故や他人に車をぶつけられた場合の対処法について、弁護士の視点から詳しく解説します。

警察への通報義務や保険の適用、さらには弁護士に相談するメリットまで、幅広くご紹介します。

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1 自分の家で車をぶつけた場合の対処法

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1-1 自分の家で車をぶつけたらどうなる?

自宅の駐車場やガレージで車をぶつけてしまった事故は、『自損事故』であるケースが多くみられます。

自損事故とは、他の人々や車が関与していない、自分だけの単独事故を指しています。

自損事故が生じた場合、いくつかのリスクが考えられます。

まず、運転していた本人が怪我をしてしまう可能性があります。自宅の駐車場でゆっくり進行しているとしても、不注意から怪我をするケースは少なくありません。怪我が軽くても後遺症が残ることも考えられます。

さらに、車自体の修理費用が発生します。

自宅であれば、家の壁やフェンス、ガレージの扉など、車以外にダメージを与えた物も修理する必要や、弁償しなければならない場合があります。

【関連記事】自損事故は警察を呼ばなくてもよい?対象保険も弁護士が解説

もし、自宅の駐車場であるとしても事故の相手がいる場合には、『人身事故』として適切に対処する必要があります。

1-2 警察へ通報する義務は?

交通事故に関する報告義務は、道路交通法に基づいているため、一般的には交通事故が発生した場合、警察にその事実を報告する必要があります。

しかし、自宅の敷地内で発生した事故については、この法律の適用範囲外であるため、警察への通報義務は基本的には生じません

ただし、事故によって他の人が怪我をした場合などは、その怪我の程度に関わらず警察に報告することが推奨されます。

これは、加害者が過失運転致死傷罪などの法的責任を問われる可能性があるからです。

さらに注意点として、自分の敷地内であっても、商業施設の駐車場や月極駐車場など公共の場であれば、道路交通法が適用される場合があります。

【関連記事】駐車場での事故はどう対処すればいい?警察に連絡は必須!過失割合も解説

そのような状況では、警察への通報義務が発生するので注意が必要です。

1-3 警察に連絡しておかないと保険が使えない

自宅での自損事故においても、保険の適用を受けるためには一定の手続きが必要です。

特に、警察に事故を報告しないと、自損事故が対象となっている対物賠償保険や車両保険などであっても、自動車保険が適用されないケースがあります。

警察に事故を報告すると、通常「交通事故証明書」が発行されます。

この証明書は、事故が実際に発生したことを証明する公的な書類であり、保険会社が保険金の支払いを行う際には、この証明書の提出が求められます。

自宅での自損事故でも、警察に報告すれば交通事故証明書は発行されるので、後から保険金を請求する際にスムーズに手続きを進めていくことが可能です。

警察に報告しないと、後々保険金を請求する際に必要な証明書が手に入らず、結果として保険が適用されない可能性が高くなります。

自損事故であっても、将来的に保険を利用する可能性を考慮するなら、警察への報告は重要な手続きとなります。

【関連記事】交通事故証明書の取得方法!取得場所や申請方法、日数など弁護士が解説!

1-4 警察へは後日に届け出ることも可能

事故が発生した際に即座に警察に通報できない状況も考えられます。

そのような場合、後から最寄りの警察署で事故の報告をすることも許されています。

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しかし、後日の手続きにはいくつかのリスクが伴います。

まず、時間が経過すると、事故現場の証拠が失われる可能性があります。これが原因で、過失の割合を正確に判断できなくなることがあります。

また、後から体調不良が出た場合でも、その症状が事故によるものであると証明するのが難しくなる可能性も生じます。

さらに、事故の報告が遅れた場合、警察が受け付けてくれないケースも考えられます。受け付けてもらえないとなると、前述したように保険の適用が受けられなくなるリスクも高まります。

したがって、事故が発生した場合は、できるだけ速やかに警察に通報することが望ましいでしょう。

1-5 交通事故証明書が発行されないことも

駐車場での事故においては、その駐車場が道路交通法の対象になっているかどうかで、事故後の手続きが変わる場合があります。

例えば、道路交通法の適用外である自宅の駐車場で事故が発生したような場合、警察から「交通事故証明書」が発行されないことがあります。

このような状況で保険請求が必要な場合は、「人身事故入手不能理由書」を提出する必要があります。この書式は、保険会社や各都道府県から入手することができます。

【関連記事】人身事故入手不能理由書とは?記載内容や注意点を弁護士が徹底解説!

しかし、だからといって警察に報告する必要がないわけではありません。事故の状況や影響によっては、警察に報告することが適切な場合も多くあります。

駐車場での事故においては、その場所や状況によっては判断が難しいものも少なくありません。そのため、事故が発生した際には、まずは警察に連絡して状況を相談することが重要です。これにより、後々のトラブルを避けることができるでしょう。

2 自分の家で車をぶつけて警察に通報しないとどうなる?

自分の家で車をぶつけて警察に通報しないとどうなる

2-1 交通事故証明書が作成できない

自宅で車に関する事故が発生した場合、特に怪我がないような状況では、「警察を呼ばなくてもいいのでは?」と考える人も少なくありません。

特に、事故が軽微であれば、警察を呼ばずに済ませようとする傾向があります。

しかし、警察に報告しておかないと、「交通事故証明書」「実況見分調書」といった、重要な書類が作成されません。

交通事故証明書は、自動車安全運転センターが発行する公的な証明書で、事故が起きたことを証明するものです。

この書類がないと、後で保険金を請求する際に手続きが難しくなる可能性が高いです。

また、実況見分調書は事故の詳細な状況や当事者の証言が記録された書類です。

事故に他の当事者が関与している場合、この書類がないと後日トラブルが発生したときに証拠が不足する可能性があります。

上記でも述べた通り、自宅内での事故の場合には警察への報告は義務ではありません。

しかし、後々の問題やトラブルを防ぐための証拠を確保するためのものですから、判断が難しい状況の場合には、まずは警察に相談することが大切です。

2-2 損害賠償ができない

警察に報告せずに事故を済ませると、損害賠償を受けることが困難になる可能性があります。

多くの場合、事故による損害は保険会社を通じて賠償されます。

しかし、警察に報告していないと、保険会社が賠償金の支払いを拒否するケースが出てくる可能性が高くなります。

特に、事故が軽微であればその場で示談にすることも考えられますが、その場合、後で保険会社に請求する際に必要な「実況見分調書」が作成されません。

この結果、事故の詳細な状況についての証拠が不足し、適切な賠償金額を算出するのが難しくなる可能性があります。

さらに、事故後に後遺症が出ることや、損害が当初考えていたよりも大きかった場合、追加で損害賠償を請求することが難しくなるでしょう。

そのようなことから、自宅での事故でも警察に報告することは、後々の損害賠償をスムーズに行うために重要であると言えます。

2-3 保険金を請求できない

自宅での自損事故においても、対物賠償保険車両保険が付帯されている自動車保険があれば、保険金を受け取ることができます。

しかし、そのためには通常、交通事故証明書の提出が必要とされています。この証明書がないと、保険金の請求が認められないケースが多いのです。

例えば、自宅の門や家屋に損害を与えた場合、これは対物賠償保険の適用範囲内です。

しかし、警察に報告しないと、このような損害に対する賠償は自己負担となり、保険金は受け取れません。

また、自分自身が怪我をした場合には、搭乗者傷害保険や人身傷害補償保険などが適用される可能性があります。

しかし、これも警察に報告していないと、保険金の請求が難しくなるでしょう。

さらに、事故から時間が経過すると、警察が事故の証明を受け付けなくなる可能性も考慮しなければなりません。

そのため、自宅での自損事故でも、後々の保険金請求の可能性を考慮するのであれば、警察への相談はとても重要な手続きとなります。

自宅での自損事故の場合、「交通事故証明書」が発行されないことがありますが、このような場合には保険会社や各都道府県から入手できる「人身事故入手不能理由書」を提出する必要があります。

2-4 道路交通法違反として罰則が科せられることも

一般的に自宅の敷地内での事故は、道路交通法の対象外とされています。

しかし、店舗の駐車場のように、多くの人が出入りする場所での事故は、道路交通法が適用される場合があります。

このような状況で警察に事故を報告しないと、道路交通法違反として罰則が科せられる可能性が生じます。

具体的には、道路交通法第72条に基づき、事故を警察に報告しなかった場合、最大で3カ月以下の懲役または5万円以下の罰金が科せられることがあります(道路交通法第119条)。

自宅であっても公共の場で事故を起こした場合、その事故を警察に報告する義務があり、報告しないと法的な問題が生じる可能性があります。

このようなリスクを避けるためにも、事故が発生した場合は適切な手続きを踏むことが重要です。

3 自分の家で他人に車をぶつけられたら

自分の家で他人に車をぶつけられたら

3-1 軽い接触でも警察に通報しておくように

自宅の駐車場で他人によって車がぶつけられた場合、その事故がどれほど小さくとも、警察に相談することが推奨されます

一般的に、自宅の敷地内での事故は道路交通法の適用外ですが、他人が関与する事故では後々のトラブルを防ぐためにも、警察への報告が重要です。

軽度の接触事故である場合には、相手から「警察を呼ばないで済ませよう」と提案されるケースは少なくありません。

しかし、警察に報告しないと、後で保険金や賠償金を請求する際に必要な書類が作成できないという問題があります。

さらに、事故が起きた当時は相手も自分の過失を認めていたとしても、後日になって「証拠がない」「被害者側にも過失があった」と主張することは十分に考えられます。

このような後からのトラブルを避けるためにも、警察による公式な記録が必要です。

そのようなことから、自宅で他人に車をぶつけられた場合、その事故がどれだけ小さなものであっても、警察に報告することで、将来的なトラブルや保険請求に備えることができます。

3-2 物損事故なら任意保険での対応が可能

自宅の駐車場で他人によって車が傷つけられた場合、その損害は物損事故として扱われます。

このような場合、加害者が任意保険に加入しているのであれば、その保険を通じて賠償金を受け取ることができます。

加害者の任意保険から賠償を受けることで、被害者は自分の負担を軽減できます。

一方で、被害者自身が任意保険に加入している場合、その保険の車両保険を活用して修理費用などを補填することも可能です。

このように、自宅で他人に車を傷つけられた場合でも、任意保険をうまく活用することで、賠償問題をスムーズに解決できます。

【関連記事】物損事故で警察を呼ばなかったら?リスクや知っておくべきポイントを弁護士が解説!

ただし、自賠責保険は物損事故には適用されないので注意が必要です。

3-3 人身事故なら自賠責・任意保険での対応が可能

自宅の駐車場で他人によって怪我を負わせた場合、人身事故として処理されることになります。このような状況では、いくつかの保険が活用できます。

まず、加害者側の自賠責保険が適用されます。この保険からは、被害者に対する賠償金が支払われることになります。

自賠責保険は日本で自動車を所有するすべての人が加入している必要がある保険ですので、基本的にはこの保険からの賠償が行われます。

次に、加害者が任意保険に加入している場合、その保険からも追加の賠償が可能です。任意保険の契約内容によっては、自賠責保険以上の賠償が受けられる場合もあります。

さらに、被害者自身が加入している人身傷害保険や搭乗者傷害保険なども、このような人身事故で活用できる場合があります。

これによって、被害者はさらに安心して賠償を受けることができます。

このようにして、被害者も加害者も、保険を上手に利用することで、事故後の手続きをスムーズに行えます。

4 まとめ

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この記事では、自宅での車の事故に遭遇した場合の対処法について、警察への通報の必要性、保険の活用方法など、事故対処のポイントを踏まえ、詳しく解説しました。

自宅での事故は予想外の事態であることが多く、その対処には専門的な知識が求められます。

何よりも、事故を未然に防ぐための注意が最も重要ですが、万が一の事態に備えて、正確な知識と対処法を身につけておくことが大切です。

もしお困りの状況であれば、交通事故問題に精通した弁護士に相談することを強くおすすめします。

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