ぶつかったかもしれないと思ったら警察へ電話を!不安なときの対処法

監修者ベストロイヤーズ法律事務所

弁護士 大隅愛友

交通事故について1000件以上のご相談を頂いている弁護士です。

慰謝料の増額、後遺障害認定のサポートを中心に、死亡事故から後遺障害、休業損害の請求に取り組んでいます。

交通事故の被害者救済のために、積極的に法律・裁判情報の発信を行っています。

全国からご相談を頂いております。ご希望の方はお電話またはwebでの無料相談をお気軽にご利用ください。

ぶつかったかもしれないと思ったら警察へ電話を!不安なときの対処法

車を運転していると「あれ? 今ぶつかったかな?」など、ヒヤッとすることもあります。

確信があればその場で交通事故を起こした際の対処をしますが、「かもしれない」程度だと、そのままやり過ごしてしまうこともあるでしょう。

しかし「かもしれない」感覚は、意外と当たるもの。

後になって、被害者や警察が突然やってきたり、思いもかけない大きなトラブルに発展したりする可能性もなきにしもあらずです。

この記事では、「ぶつかったかもしれない」と思った際の対処法を紹介します。

【警察への電話連絡の準備シート・無料ダウンロード】

現在、警察連絡の相談受付を停止しております

ただいま鋭意準備中です。
何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。

1 「ぶつかったかもしれない」と思ったら警察へ電話を

ぶつかったかもしれないと思ったら警察へ連絡.jpg

まずは人でも物でも何かに「ぶつかったかもしれない」と感じたら、警察へ電話をしましょう。

どのタイミングでの連絡になるかで、対応方法はそれぞれ異なります。

1-1 「ぶつかったかもしれない」と思ったそのときなら110番通報

「ぶつかったかもしれない」と思った直後であれば、110番通報をします。

「かもしれない」程度の軽い接触事故だと、110番通報を迷うかもしれません。しかし交通事故を起こした際には、警察へ届けるのは義務です(道交法72条第1項)。警察への報告を怠ると、3カ月以下の懲役または5万円以下の罰金が科されることもあります。

たとえ軽い接触事故だとしても、110番をして警察へ通報すればその後の段取りがスムーズに進むはずです。

本当にぶつかっていれば、その後の手続きに必要となる交通事故証明書を作成してもらえます。

交通事故証明書がないと、車や物の修理費や治療費などで保険金の請求ができないなど、金銭的に負担を強いられたり、相手とのトラブルとなったりしてしまうのです。

【関連記事】交通事故証明書の取得方法!取得場所や申請方法、日数など弁護士が解説!

【関連記事】交通事故証明書は後日でも受け取れる?申請方法や注意点について解説!

きちんと警察へ連絡をして正当な手続きをふんでいれば、必要なときに適切な手段がとれます。

何より、警察に届け出てさえ入れば、精神的にも安心できるでしょう。

1-2 後日「ぶつかったかもしれない」と思ったら#9110も

後日「ぶつかったかもしれない」と思った.jpg

「もしかしたら、あのときぶつかったかもしれない」と後日になって思った場合には、110番通報は使えません。そんなときには、#9110番に電話をしましょう。

#9110番は、警察相談専用電話です。

家の電話でも携帯電話からでも電話ができ、電話をした地域にある警察本部などの相談窓口につながり相談ができます。

日本中のどこからでも連絡ができるので、心配なときにはまず#9110番へ電話をして対処法をあおぎましょう。

警察本部ごとに異なりますが、平日の日中が受付時間になります。

#9110番(警察相談専用電話)受付時間:平日 8:30~17:15(各警察本部により異なる)

「ぶつかったかもしれない」と感じたものの、そのまま走り去った場合はもちろんですが、車を洗車中にまったく身に覚えのないキズが見つかることもあるものです。

「どこかでぶつかったのかもしれない」または「誰かにぶつけられたのかもしれない」そんなケースもあります。

そのような場合にも、#9110番に電話をして相談するのがおすすめです。

1-3 近所の派出所や交番へ届け出る

近所の派出所や交番へ届け出る.jpg

もしも「ぶつかったかもしれない」と気になるときには、近所の交番派出所へ届け出るのもいいでしょう。

近くに交番や派出所があれば、そこへ直接届け出ます。

車にキズがある場合には、警察官にそれを見てもらうなどもできるはずです。

その上で、どのように対処をすればいいのかを相談します。

この時点でぶつかったかもしれない相手から警察に届出がされていれば、相手との話し合いになるかもしれません。

2 当て逃げやひき逃げをしたかもと不安なら警察へ相談を

当て逃げ ひき逃げ.jpg

車や物などにぶつかってそのまま立ち去れば、当て逃げとなる可能性もあります。

当て逃げの罪は、刑事罰になることも。

当て逃げをした際に科せられる可能性のある罰は、以下のとおりです。

【刑事罰】

  • 危険防止措置義務違反:1年以下の懲役または10万円以下の罰金
  • 報告義務違反:3カ月以下の懲役または5万円以下の罰金

【行政罰】

  • 安全運転義務違反:違反手数2点の加点
  • 危険防止措置義務違反:違反点数5点加算

(1回の当て逃げをしてしまうと、30日間の免許停止処分となります)

「ぶつかったかもしれない」と不安な場合には、たとえ物損であっても警察へ相談しましょう。

【関連記事】当て逃げはすぐに警察へ。法的な責任と賠償金を弁護士が解説!

また「ぶつかったかもしれない」相手が人であれば、さらに重大な事案になります。

そのまま立ち去ればひき逃げです。

ひき逃げをした際に科せられる可能性のある罰則は、以下のとおりです。

【刑事罰】

  • 過失運転致死傷罪:7年以下の懲役もしくは禁錮または100万円以下の罰金
  • 救護義務違反:10年以下の懲役または100万円以下の罰金
  • 報告義務違反:3カ月以下の懲役または5万円以下の罰金

【行政罰】

  • 安全運転義務違反:違反手数2点の加点
  • 危険防止措置義務違反:違反点数5点加算

もしも人にぶつかったかもしれないと感じたときには、即座に適切な対処をしなければなりません。

【関連記事】接触事故で事故現場から相手が行ってしまった・逃げてしまった場合の対処法について弁護士が解説

2-1 警察の相談は24時間受け付けている?

ここからは、警察への相談方法について紹介します。

ぶつかったかもしれない程度の軽い接触事故であり、後から警察へ相談したくなった場合には、前述の#9110番へ相談します。しかし#9110番は、24時間応対してくれるわけではありません。

多くの警察署で、平日の8時30分から17時15分までの受付です。

そのためこれ以外の時間帯や、土日・祝日は、受付時間を待ってから連絡をしましょう。

2-2 警察へ通報メールで相談できる?

当て逃げをしたかもしれないときに、警察へメールで相談したくなることもあるでしょう。

しかし警察へのメールは、メールでの返信は行なっていないことがほとんどです。

自分が当て逃げをしたかもしれないときや、当て逃げした車を見たときなどに、念のため通報メールを入れることは可能ではあります。ぶつかったかもしれない事故を目撃したときには、第三者の目撃情報として、警察へ通報メールを入れておくのはいいでしょう。

しかし一方通行のメールになりますので、事故の当事者であればメールの送信ではなく、電話か直接交番や警察署へ出向くことがおすすめです。

2-3 トラブルになったら警察の生活安全課へ相談する

ぶつかったかもしれないことで相手とトラブルになったら、警察の生活安全課へ相談してみるのもいいでしょう。

しかし、警察ではトラブルの解決は行なってくれません。

3 当たったかわからないときに警察へ言わないとどうなる?

当たったか分からないときに警察へ言わないとどうなる.jpg

車を運転中、何かに当たったような気がしたものの、そのまま走り去ってしまった場合、自分の身がどうなるのか不安になることもあります。気になりだすと気になって仕方がないものです。

当たったのかわからないときに警察へ言わないことで、起こりうるケースをあげてみます。

  • 何も起こらない:警察も被害者もやってこない
  • 後日、警察がやってくる
  • 後日、被害者がやってくる

本当に当たっていなければ、何も起こらないでしょう。

しかし何かに当たっていれば、後日警察や被害者が訪ねてきたり、連絡がきたりすることも考えられます。

今は町中いたるところに防犯カメラもあり、ドライブレコーダーを付けている車も増えています。

そのため、後になって警察や被害者から連絡がくる可能性もあるのです。

【関連記事】【交通事故】警察からの連絡はいつ来る?呼び出しになるケースとは?

被害者から「怪我をした」「車にキズがついた」「家の塀が破損した」などと言われ、慰謝料や治療費、修理代などを請求されるかもしれません。

警察へ届け出ていなければ、保険で支払うこともできないため、全額自己負担で支払わなければならないことも。

また、その場を走り去った後ろめたさから、高額な金銭を要求されたとしても断れずにトラブルとなる事態も考えられます。

4 ぶつかったかもしれないときに警察に相談できること

ぶつかったかもしれない時に警察に相談できること.jpg

「ぶつかったかもしれない」と思ったときに、警察へ相談できることは、とにかく早めに連絡を入れることです。

  • いつどこで
  • 何にぶつかったのかもしれないのか
  • どの程度の事故か
  • けが人などがいたのか
  • 車に何を積んでいたのか
  • そのとき、どんな措置をとったのか

これら記憶にある情報を報告し、どのように対処したらよいのかを相談できます。

警察では、適切な対処方法をアドバイスしてくれるでしょう。

逆に、警察へは相談できないこともあります。

ある日突然「あなたの車が私の体にぶつかったかもしれない」と、高額な慰謝料を請求されトラブルになった場合、警察では介入してくれないこともあるでしょう。

「それは当人同士で話し合い、解決してください」と言われれば、自分で解決するしかありません。

【関連記事】交通事故その場で示談してはいけない理由|事故後の対処法も弁護士が解説

5 「ぶつかったかもしれない」と不安なら弁護士へご相談ください

ぶつかったかもしれない場合の対応|弁護士・大隅愛友の解説.png

「ぶつかったかもしれない」と感じたら、とにかく早めに警察へ届け出ます。

そのとき何も起こらなかったからと立ち去ったことで、安心してはいけません。あとから大きな問題となることもあるからです。

そして実際に相手とのトラブルへと発展してしまうと、警察では解決してくれません。

もしも「ぶつかったかもしれない」と感じつつ走り去ってしまったことでお悩みでしたら、またその後トラブルになりお困りでしたら、弁護士へご相談ください。

弁護士はあなたの味方となって、トラブルを解決いたします。

現在、警察連絡の相談受付を停止しております

ただいま鋭意準備中です。
何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。

監修者

ベストロイヤーズ法律事務所

代表弁護士 大隅愛友

詳しくはこちら
交通事故について1000件以上のご相談を頂いている弁護士です。

慰謝料の増額、後遺障害認定のサポートを中心に、死亡事故から後遺障害、休業損害の請求に取り組んでいます。

交通事故の被害者救済のために、積極的に法律・裁判情報の発信を行っています。

全国からご相談を頂いております。ご希望の方はお電話またはwebでの無料相談をお気軽にご利用ください。

地図・アクセス

千葉事務所

千葉駅徒歩3分

千葉市中央区新町1-17
JPR 千葉ビル12階
詳しく見る

ご予約
相続・交通事故に関するご相談については、まずはお気軽にご連絡ください。弁護士との相談日時を調整し、ご予約をお取り致します。

面談の際にご準備いただく書類がある場合には、合わせてご説明致します。

※お電話・メールで回答のみを求めるお問い合わせには応じておりません。